コーチングサービス、始めました!

キャリアデザイン”はもう古い?不安定な時代に考えるべきキャリアアンカーとは?

社会人として仕事をしていく中で、自分のキャリアやワークバランスについて考えること誰は誰にでもあることでしょう。

キャリアというと、仕事において成し遂げてきたことや、出世などのイメージを持つ方が多いと思いますが、人生の時間の大部分を仕事に費やしていることから理想の人生を送るためにキャリアの見直しをする方が非常に多いようです。

そこで近年、注目されているのが、自身の価値観や欲求の軸とされるキャリアアンカーです。今回は、キャリアアンカーとは何なのか、知る方法や活かし方について解説します。

ご自身のキャリア、将来について考えたい方はぜひ参考にしてみてください。

キャリアアンカーとは

キャリアアンカーとは、個人が自身のキャリアを選択していく上での価値観や欲求、能力などの絶対に譲れない軸のことです。

仕事を通して積み重ねた実地の経験を表す「キャリア」と船を水上の一定範囲から動かないようにするための錨(イカリ)=「アンカー」を組み合わせてできた言葉です。
マサチューセッツ工科大学ビジネススクールの組織心理学者であるエドガー・H・シャイン博士によって提唱されたキャリア理論の概念の一つです。

キャリア形成が確立するのは30歳前後とされていますが、シャイン氏が提唱するキャリアアンカーはキャリア形成が行われた後は、環境の変化や結婚、出産などによる変化がもたらされても根幹の部分は大きく揺らぐことはないとされています。

就職や転職の機会に多く用いられる自己分析では、一般的に何が好きなのか、何が得意なのか、何がしたいのかというような表面的な要素から分析するのに対し、キャリアアンカーでは生涯に渡るキャリアの核となる部分を分析します。
理想のキャリアを積んでいくうえでの指針になる部分が分かると考えられており、自身の望む働き方や生活を実現する大切な判断要素となるとされています。

自身のキャリアアンカーを理解しておくことは、満足度の高いキャリアや働き方を選択する上で有利に働くのです。

キャリアアンカーが注目される理由

これまでは、企業が求めるスキルや経験に、従業員となる個人が合わせていくのが一般的でした。
しかし、近年働き方に対する考え方の変化が進んでおり、自分のキャリアを含め、人生をどのように歩んでいくのかを自分自身の望むものにしたいという思考が高まってきたのです。

企業の期待に応えるだけでは、自分の理想のキャリアを実現することは難しいと考える人が多く、自分らしさを大切にし、パフォーマンスを最大限まで引き上げられる働き方を模索するためにキャリアアンカーが重要視され始めました。

自身の仕事に対する考え方の根幹を正しく把握していれば、自分にとって満足度の高いキャリアや働き方を選択することができ、それによってモチベーションを維持できます。

実際問題、会社に勤めていれば、その功績に関係なく毎月給与を受け取ることができます。
しかし、モチベーションが下がった状態で、決められた仕事をするというのは精神面での負担が大きく、仕事に行きたくないと思うようになり前向きに仕事ができなくなってしまう危険性があるのです。 仕事に対してやる気が起きず、鬱気味になってしまうことは現代では珍しいことではありません。

そしてまた、転職活動をするときにも自分が次はどんな職場を目指すべきなのかを考える際、キャリアアンカーの考え方は非常に参考になります。

あなたはどれ?8つに分類されるキャリアアンカー

シャイン氏はキャリアアンカーでは8つの分類に分けられるとしています。どのようなキャリアアンカーがあるか一つひとつ見てみましょう。

あなたに合うキャリアアンカーはどれですか?

管理能力:ジェネラル・マネジメント・コンピタンス

管理能力のキャリアアンカーを持つ人は、出世思考が強く、ゼネラルマネジャーや経営者を目指すことが多いです。
スケールの大きな仕事をしたいと考えていたり、組織を動かすこと、責任を引き受け自身が成長すること、経営に必要な能力の獲得を重視する傾向にあります。

若いうちは多くの経験を積むために、職種変更を伴う異動も積極的に受け入れ、キャリアアップのための資格取得も積極的に行います。責任を持つことで成長するタイプと言えます。

専門能力・職人:テクニカル/ファンクショナル・コンピタンス

専門能力のキャリアアンカーを持つ人は、専門家としての立場を確立したいと考える人が多く、出世していくことよりも、現場の仕事を続けたいという思考が強い傾向にあります。

特定の仕事での高い能力を身に着けることに価値を見出すので専門技術や知識においては誰にも負けたくないという意識が非常に強いです。
自身が極めたいと考える能力を活かすことができない仕事ではやりがいを見失い、満足度が低下してしまいます。

安全・安定:セキュリティ/スタビリテ

安全・安心のキャリアアンカーを持つ人は、保証や安全性を重視します。
安定している業界で終身雇用が期待できる大企業や公務員として働くことを目標とすることが多く、リスク回避が最優先、将来が見通せるレベルの安定性を常に求める傾向が強いです。

また、変化を嫌うという特徴もあるため、現状よりも確実に条件がよくなる転職先がない限り、転職に踏み切ることはあまりありません。

起業家的創造性:アントレプレナー的クリエイティビティー

企業家的創造性のキャリアアンカーを持つ人は、発明家や芸術家に多いとされており、企業に属していても、最終的には独立や企業の道を選ぶケースが多いです。

新しい製品やサービスの開発や組織の立ち上げ、既存事業の買収や再建に興味を示します。

刺激的なことを好むので、困難な課題や変化の激しい状況に立ち向かうことに、モチベーションを見いだす傾向があります。

自律と独立:オートノミー/インディペンデン

自律と独立のキャリアアンカーを持つ人は、自身のペースで仕事を進めることを重視するタイプで組織のルールや規則に縛られることを好みません。
研究者や技術職に多く見られる傾向で、自分の納得できる方法でなんでも進めたいと考えます。

裁量の大きな仕事や在宅勤務などの柔軟な働き方ができる企業ではその能力をおおいに発揮することができ、反対に集団行動やルールを強いられていると感じると退職の意向が強まります。

奉仕・社会貢献:サービス/大義への献身

奉仕・社会貢献のキャリアアンカーを持つ人は、自分のすることが世の中のためになるかというポイントを重要視します。
自分の仕事を通して、世の中をよりよくしたいという思考が強く、医療や社会福祉、教育現場での活躍を目指す人が多い傾向にあります。

社会に貢献したいという意識が強いので、一般の会社であれば商品・サービスの開発や監査、福利厚生部門などで力を発揮することが多いです。

また、仕事への姿勢として、社会貢献への意識が強い分、誠意のない仕事や内部不正に厳しいという特徴もあります。

チャレンジ:ピュアなチャレンジ

チャレンジのキャリアアンカーを持つ人は、あえて困難に思えることに挑戦し、問題を解決することで喜びを感じるタイプです。

不可能を可能にしたいという思考が強く、得意不得意や専門性を問わず、難しい仕事に挑戦したがります。 ハードワークにも対応できますが、日々決められたことを淡々とこなすルーティーンワークには退屈さを感じてしまいます。

一貫性のキャリアを築く人が多いですが、部署異動や配置換えにも前向きなため、環境の変化によるモチベーションの低下の心配が少ないのも特徴です。

収入や役職は二の次とし、競争や挑戦でやりがいを感じるので、チャレンジ精神を大いに活かせるベンチャー企業の勤務などが向いているでしょう。

生活様式:ライフスタイル

ライフスタイルのキャリアアンカーを持つ人は、仕事とプライベートのバランスを大事にし、両社のベストバランスを常に考えます。

熱心に仕事に打ち込みますが、私生活を犠牲にすることはなく、予定外の残業や急に持ちかけられる会社のイベントなどはきっぱりと断るタイプです。

ワークバランスを重要視するので、在宅勤務や育休制度に魅了を感じるタイプで仕事以外の自分の生活も大切にしたいと強く考えます。
柔軟な働き方ができる職場が向いているでしょう。

キャリアアンカーに優劣は無い

8つのキャリアアンカーを解説しましたが、自分自身はこれっぽいな~といったもの、あの人は絶対これだなというものがあったと思います。

8つの分類の内容は結構異なりますが、それぞれのキャリアアンカーでどれが優れていて、どれが劣っているという優劣はありません。

単に、どういった特性を持っているのかを示すものであり、あくまでも価値観の分類なので、自分はあの人よりも劣っていると考える必要もなければ、今の自分のままではだめだと自分を責める必要もありません。

自身のキャリアアンカーを正しく理解し、その特性を活かすことができるかどうかが一番重要なポイントなのです。

自分のキャリアアンカーを知る方法

8つのキャリアアンカーを解説しましたが、自分がどれに当てはまるか解説を見ただけでは判断が難しいかと思います。自分のキャリアアンカーを知るために、診断ツールもありますが、自分で判定することも可能です。

自分で判定する場合は、3つの要素から自分が最も重きを置く価値観から診断していきましょう。

分析すべき3つの要素とは、「才能と能力」「動機と欲求」「態度と価値観」です。それぞれ詳しく解説していきます。

キャリアアンカーを知るための3つの要素

才能と能力

できること、得意なことや強み、弱み

動機と欲求

やりたいこと、望むこと、望まないこと

態度と価値観

やるべきこと、人生やキャリアで重んじること

まずは上記3つの要素から、自分のこれまでの人生を振り返ります。頭の中で思い浮かべるだけでなく紙に書き出しながら進めると、より分かりやすく振り返ることができるでしょう。

過去にやりがいを感じたのはどのようなシーンだったか、どのような出来事が起きた時、受け入れがたかったかなどを考えると、やりたいことや望まないことも見えてくるはずです。

このとき、振り返るのは仕事の出来事だけでなく、プライベートでの生活のことも考えることがポイントです。キャリアは生き方に大きく関係してきます。よりよい人生を送るための指針を作るため、仕事の出来事も私生活の出来事も一緒に振り返ります。

しかし、自分のこととなると客観的に判断するのは難しいものです。ですので、可能であれば、職場の同僚や友人といった自分の周囲の人に仕事での強みや仕事への姿勢や傾向に関してヒアリングを行うのもよいでしょう。

キャリアアンカーの効果的な活かし方

キャリアアンカーを明確にすることは、適職を知るきっかけにもなります。

今の仕事やライフスタイルがしっくり来ていないと感じる方の中には、自分のキャリアアンカーを知って、実際やっていることと異なっている結果になった方もいらっしゃると思います。

生きるための仕事なのだから、嫌なことをやっても仕方がない、納得できることばかりじゃないのは当たり前という考え方もありますが、現在は働き方にも多様性が広がりつつあり、理想の人生の実現に向けて仕事を変えることも珍しいことではありません。

自分のキャリアアンカーが分かったら、現状でその特性を活かすことができているか、活かしきれていないならどのように働きかけることができるか、転職の可能性などを検討しましょう。

自分のキャリアアンカーについて考えることで、自分自身の理解を深め、自分らしさがより生きるキャリアアップにつなげられるよう活用しましょう。

まとめ

満足できる理想のキャリアを描くためには、自分が大切にするものは何なのか、どんなことに喜びを感じるのか、何を不快に思うのかなどをしっかりと知っておく必要があります。

自分のキャリアアンカーを明確にすることは、自身の望む人生を歩むための指針になってくれることでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です